復職してもまた休職しないために

メンタル不調もまた多くの病気と同じように再発の防止が大切だと思います。厚生労働省関連検討会のうつ病の再発に関する報告書(注)では、一旦改善しても約60%が再発し、2回うつ病にかかった人では70%、3回かかった人では90%と再発率は高くなると報告されています。

(注)出典:「地域におけるうつ対策検討会報告書」(地域におけるうつ対策検討会 平成16年1月)のうつ対応マニュアル-保健医療従事者のために-資料1: うつ病について

また、同報告書では、「入院経験のあるうつ病の人を15年間追跡調査をした英国やオーストラリアでの研究では、その後一度も再発しなかった人が2割、症状が変わらない人や自殺で命を落とす人が2割、再発を繰り返す人が残りの6割だと報告されています。」との記載があり、続けて「このようにうつ病は長期に持続する疾患であり、早期発見が大切であるだけでなく、長期にわたってのケアが必要な病気でもあり、地域での援助が非常に重要になってきます。」との記載もあります。そこで、復職(職場復帰)してもまた休職しないために、復職後の休職の原因になったと考えられるメンタル不調の再発の防止はとても重要なことであると思うところです。

再発や再休職を防止するためにSBMTCOが皆さまのお役に立てるのではないかと考えているカウンセリングやメンタルトレーニングの活用事例として、例えば、復職後の仕事の量や質は負担になっていないか、具体的にどんなところに負担を感じるのか、新しい職場環境に馴染めているか、どなたとの会話が苦手なのか、休日をどうすごしているか、今のメンタルの状況を自分ではどうとらえているのか等について定期的にSBMTCOとの面談で話し合い、仕事や生活の現状、自分の感情や思考等を冷静に客観的に振り返り、自己分析、自己評価することによって、現在の課題や改善すべき問題点等を明らかにすることが挙げられます。そして、すみやかに明らかとなった課題等の対応策や改善方法を皆さまとSBMTCOで協力して考え、状況を好転させるために必要と思われる行動や思考法等をみつけ早急に実践に移すためのメンタルケアやメンタルサポートを長期にわたって提供させて頂きたいとSBMTCOは考えています。

以上、最後までお読みいただき、ありがとうございました。何かお役に立てることがあると思います。一緒にがんばりましょう。 【ホーム

(参考)SBMTCOニュース 「職場復帰後に大切なこと